巨人は8月9日、東京ドームで行われた阪神との首位攻防戦に2-5で敗れ、2連敗を喫した。この結果、開幕から99試合目で自力優勝の可能性がなくなった。試合の流れを決めたのは、延長11回に阪神の梅野が放った「中ゴロ」だった。この珍しい決勝打にはネット上でも驚きの声が上がった。
試合は0-0のまま延長戦に突入した。延長11回表、阪神は1死満塁のチャンスを迎えると、梅野が中堅へポトリと落ちる打球を放った。巨人の中堅手ブリンソンはこの打球を処理するも、本塁へ送球せずに三塁へ投げた。これが裏目に出て、二走の近本が本塁に生還し、阪神が勝ち越した。記録は中ゴロで梅野に打点1がついたが、史上初とも言われる珍しい決勝打だった。
ブリンソンはこのプレーだけでなく、5回の打席でもボーンヘッドを犯していた。中堅フェンス直撃の大飛球を放ちながら、本塁打と思い込んで全力疾走を怠り、単打にとどまってしまったのだ。これらの失態に対して、原監督は試合後の会見で厳しい言葉を投げかけた。「あれはもう、ほんとに、志す少年たちに対して、全ての野球人に対して、なんていうか、私自身の指導不足というところで、恥ずかしいプレーでしたね」と語った。
一方、阪神はこの勝利で優勝マジックを28に減らした。広島やDeNAの結果次第では、最短で15日にも点灯する可能性がある。阪神ファンは歓喜の声を上げているが、巨人ファンはブリンソンのプレーに怒りや悲しみを表している。今シーズンは残り30試合となり、両チームの動向が注目される。
