全仏オープンの女子ダブルスで加藤未唯（ザイマックス）とアルディラ・スーチャディ（インドネシア）組が失格となった問題が、騒動の影響が拡大し続けています。試合途中に加藤が相手コートへ向けて返した球がボールガールに直撃したことが発端で、審判はいったん警告を発しながら、対戦相手のマリエ・ブズコバ（チェコ）とサラ・ソリベストルモ（スペイン）が抗議した結果、裁定が覆って失格の厳罰処分が下されました。
この失格処分に異を唱える声がテニス界から続出して大騒動に発展する中、大会ディレクターのアメリ・モレスモ氏の主張にも批判が集まっています。世界で波紋が広がり続けており、今度は中東メディアも問題の根深さを緊急特集しました。アラブ首長国連邦（UAE）メディア「ザ・ナショナル」は「加藤が絶望から喜びへ」と題して今回の問題を詳報し、失格処分は厳しすぎるとの見解を示しました。
加藤はその後の混合ダブルスで優勝しました。最終的に正義が果たされたかどうかは議論の余地があります。ボールガールに当たったことは確かに悪意のないアクシデントでした。ルールが厳格なのはコート上の全員を守るためという理由があります。それでも、テニス界が加藤を中心に結集するのを見るのは心温まるものです。加藤の失格問題は世界各地で大きな議論となっています。
