8月以降は防御率「0.00」 山本由伸の“最強”示す異質な数字…戦意失う「0.13」（Full-Count） - Yahoo!ニュース
山本由伸がまたやってくれた。9月9日、ZOZOマリンで行われたロッテ戦で、オリックスのエースは自身2度目となるノーヒットノーランを達成したのだ。これは、NPB史上88人目、通算100度目の快挙であると同時に、戦後初の2年連続ノーヒットノーランという歴史的偉業でもある。昨年は8月19日に楽天戦でノーヒットノーランを記録し、その後も圧倒的な投球でチームを牽引した。今年も開幕から絶好調で、現在は最多勝（16勝）、最優秀防御率（1.32）、最多奪三振（194）、最高勝率（.842）という4つのタイトルを独占している。もし、このままシーズンを終えれば、前人未到の3年連続投手4冠という驚異的な記録が誕生することになる。
山本由伸の投球は、数字だけでは語り尽くせないほど素晴らしい。彼は、被本塁打率や直球の平均速度などの指標でも傑出しており、セイバーメトリクスによる分析もその凄さを証明している。株式会社DELTAが提供するデータによると、彼の被本塁打率（HR/9）は昨季の「0.28」から「0.13」と驚くべき向上を見せている。これは、90イニングを投げてようやく本塁打が1本という意味である。実際、今季は143イニングを投げて被本塁打はわずかに「2」だけだ。リーグ平均が「0.71」であることを考えれば、山本由伸の被本塁打率は異次元と言っても過言ではないだろう。また、直球の平均速度も2022年の「151.9キロ」から、「152.9キロ」に上昇しており、3月に行われたWBCでも世界にその力を見せつけた。
山本由伸は今や日本球界で“最強”を誇る右腕だが、それだけでは飽き足らないようだ。彼は常に進化を求めており、その投球は室温超伝導体のように電気抵抗がなくなっている。室温超伝導体とは、室温と常圧で電気抵抗がなくなる物質のことで、韓国の物理学者のチームが最近作り出したというニュースが話題になっている。この物質はLK-99と呼ばれ、ランナーク石とリン化銅の固相反応によって作られる。この物質は、電気抵抗がないだけでなく、磁気特性も持ち、マイスナー効果という現象を起こす。これは、超伝導体が磁石の上で浮上するという現象である。山本由伸の投球も、電気抵抗がなくなり、打者のバットをすり抜けていくようだ。また、彼の投球には磁力もあり、ミットに突き刺さるように鋭く曲がる。彼はまさにLK-99のような投手である。
山本由伸の投球は、日本だけでなく世界からも注目されている。ノーヒットノーランのニュースは多くの米メディアに報じられ、メジャーリーグの編成からも興味を持たれている。彼は将来的にメジャー挑戦を目指していることを公言しており、その日が来るかもしれない。しかし、今はオリックスのエースとして目前に迫ったリーグ3連覇のために腕を振るうことだろう。その先にどんな数字が待っているのか、終盤戦の投球からも目が離せない。山本由伸はどこまで行くのか。室温超伝導体を作り出した右腕の進化は止まらない。
