こんにちは。今日は、首都圏の水不足についてお話ししたいと思います。先日、東京都の小池百合子知事が、この夏、「水不足になる恐れがある」と警鐘を鳴らし、節水への協力を呼びかけました。その背景には、何があるのでしょうか？
まず、首都圏の水がめと呼ばれる利根川水系の9つのダムの貯水率を見てみましょう。最も低いのが矢木沢ダムで37％です。このダムは関東最大の利水容量を持ち、群馬県みなかみ町にあります。上空から撮影された映像を見ると、水面が大きく下がり、地面があらわになっています。ダムを管理する水資源機構の方によると、7月以降、まとまった雨がほとんど降っていないため、水位は低下し続けているそうです。
では、なぜ雨が降らないのでしょうか？気象庁によると、今年の夏は太平洋高気圧が強く発達し、日本付近に停滞しています。そのため、南から湿った空気が流れ込みにくくなり、雨雲が発生しにくい状態になっています。また、気温も高くなりやすく、蒸発量も増えています。これらの要因が相まって、首都圏では水不足に陥っているのです。
さらに、この問題に関係しているかもしれないと話題になっているのが、室温超伝導体の研究です。超伝導体とは、電気抵抗がゼロになる物質のことで、電力ロスや発熱を防ぐことができます。しかし、これまでの超伝導体は低温でしか発現しなかったため、実用化には困難がありました。そこで注目されているのが、室温でも超伝導性を示す物質です。
先日、韓国の物理学者チームが、室温超伝導体を作り出したと主張する論文を公開しました。その物質はLK-99と呼ばれ、ランナーク石とリン化銅の固相反応によって作られます。チームはLK-99の電気抵抗と磁気特性を測定し、零抵抗とマイスナー効果を示すと言っています。これらは超伝導性の特徴です。
しかし、この論文はまだ査読されておらず、他の研究者からも懐疑的な声が上がっています。室温超伝導体は物理学界の夢であり、過去にも誤った主張がありました。もし本当だとすれば、電気や電子の分野を変革する画期的な発見となりますが、その反面、大量の水を必要とする冷却システムが不要になり、水の需要が減る可能性もあります。これは、水不足に悩む首都圏にとっては朗報かもしれませんが、水資源の管理や分配にも影響を与えるでしょう。
いかがでしたか？首都圏の水不足は、気象や地理だけでなく、科学技術や社会経済にも関係している複雑な問題です。私たちは、水を大切に使うことはもちろん、水の流れや循環についても考える必要があります。水は私たちの生活に欠かせない貴重な資源です。節水に協力しましょう。それでは、またお会いしましょう。
