リニア建設妨害の静岡・川勝知事が今度は「土」問題で難クセ 「大変ですよ」と大騒ぎする割に説得力のある回答はできず…地元記者も呆れる“お粗末会見の一部始終”（デイリー新潮） - Yahoo!ニュース
リニア中央新幹線は、東京と名古屋を40分で結ぶ夢の交通機関です。 しかし、その夢を実現するためには、多くの困難や課題があります。 特に、静岡県内で行われる予定のトンネル工事は、地元住民や自治体から強い反対運動に直面しています。 その背景には、大井川の水資源や自然環境への影響が大きく関係しています。
大井川は、静岡県内で最も水量が多く、農業や産業用水などに利用されている重要な河川です。 しかし、リニア中央新幹線のトンネル工事では、南アルプスを貫く約25キロメートルの区間で毎日約1万トンもの湧水が発生すると見込まれています。 この湧水が大井川に戻らなければ、河川流量が減少し、水不足や生態系への影響が懸念されます。
そこで、国土交通省は2019年から有識者会議を設置し、リニア工事と大井川の水環境について議論を重ねてきました。 その結果、2021年12月に「トンネル湧水量の全量を大井川に戻すことで中下流域の河川流量は維持される」という中間報告をまとめました。2 これにより、リニア工事が水資源に与える影響は最小限に抑えられるということになりました。
しかし、静岡県や地元自治体は、この中間報告に納得せず、引き続き反対運動を展開しています。 特に、山梨側から掘るトンネルが静岡側とつながるまでの約10カ月間は、湧水を大井川に戻すことができないため、河川流量が低下するという問題があります。 この問題に対して、JR東海は2020年4月に2つの解決策を提示しました。 そのうちの一つが、田代ダムの取水を制限することで、大井川の水量を維持するというものです。 この案には、大井川の流域自治体も賛意を示しましたが、静岡県は反対を表明しました。
静岡県は、リニア工事が水資源だけでなく、土砂災害や生態系にも影響を与えると主張しています。 また、JR東海が山梨県で行っている先進ボーリングという技術にも批判を強めています。 先進ボーリングとは、トンネル掘削時に発生する土砂をその場で固めて再利用する技術です。 これにより、土砂の運搬や処分のコストや時間を削減できますが、静岡県は、この技術が安全性や品質に問題がないかどうかを疑っています。
リニア中央新幹線の静岡工区は、水資源や自然環境への影響を巡る反対運動によって未着工のままです。 しかし、国土交通省やJR東海は、その影響を最小限に抑えるための対策や技術を提案しています。 これらの対策や技術が認められれば、静岡工区の工事も進む可能性があります。 しかし、静岡県は依然として反対の姿勢を堅持しており、リニア中央新幹線の開業時期にも影響を与える可能性があります。 リニア中央新幹線は夢の交通機関ですが、その夢を実現するためにはまだまだ課題が多いことがわかります。
