なんと、駐車場から「イングランド王」の遺体が出てきた…！530年も「放置」されてきた遺骨を「個人特定」した衝撃の事実（現代ビジネス） - Yahoo!ニュース
こんにちは。今日は、最近話題になっているイングランド王リチャード3世の遺骨発見とDNA鑑定について、ご紹介したいと思います。
リチャード3世といえば、シェイクスピアの悪役として有名な王ですが、実際にはどんな人物だったのでしょうか？彼は1485年にボズワースの戦いで敗れて戦死しましたが、その後の遺体の扱いは不明でした。長い間、彼の墓は失われたものと考えられていました。
しかし、2012年になって、驚くべき発見がありました。イングランド中部の都市レスター市内の駐車場で、リチャード3世のものと思われる遺骨が発掘されたのです。この発掘は、リチャード3世協会やレスター市、レスター大学などの協力のもとで行われました。遺骨は「駐車場の王様」と呼ばれるようになりました。
この遺骨からはDNAが抽出され、詳細な鑑定が行われました。その結果、遺骨はリチャード3世のものであることが確認されました。遺骨は背中に曲がった脊柱や頭部に受けた傷など、リチャード3世の特徴と一致していました。また、現代のリチャード3世の親族と比較したDNA解析により、彼の血統に関する驚くべき事実も明らかになりました。
それは何かというと、リチャード3世の父方の祖先であるエドワード3世から始まる王家の直系男子において、Y染色体が一致しないことが判明したのです。Y染色体は父から息子へ受け継がれるものであり、通常は変化しません。しかし、この場合はどこかで変化が起きていることを示しています。つまり、王家において不義密通や私生児が存在した可能性が高いということです。
これは英国王室にとって衝撃的な事実であり、歴史を書き換える可能性があります。もしもエドワード3世から始まる王家の直系男子が本当の血統ではないとすれば、その後の王位継承にも影響が及びます。現在のエリザベス2世女王も、この王家の末裔とされていますが、その正当性に疑問が投げかけられることになります。
リチャード3世の遺骨発見とDNA鑑定は、歴史と科学の出会いによって可能になった驚異的な事例です。530年もの間、駐車場に眠っていた遺骨が、DNAという分子に刻まれた遺伝子の記録を通して、私たちに歴史の真実を語りかけてくるのです。これからも、このような発見が続くことを期待しています。
