北海道の酪農家にとって、恐怖の存在だったヒグマ「OSO18」が、ついに駆除されたことが明らかになりました。このヒグマは、2019年から標茶町や厚岸町などで牛66頭を次々と襲ってきた凶悪な個体で、その肉を食べるなどしていました。警戒心が強く、人間の気配にも逃げないことから「忍者グマ」とも呼ばれていました。
しかし、このヒグマが駆除されたのは、釧路町でした。釧路町では、7月30日にヒグマが頻繁に出没し、人を見ても逃げないことから「有害性あり」と判断し、ハンターが捕獲しました。その後、DNA鑑定を行った結果、このヒグマがOSO18であることが判明しました。釧路町では、OSO18の被害や目撃情報はなく、駆除した当初はOSO18だとは考えていませんでした。ハンターもまた、駆除したヒグマがOSO18だという認識はありませんでした。
OSO18の駆除により、標茶町や厚岸町などの酪農家は安堵しています。電気柵などの対策にかかる費用や心配が減りました。一方で、釧路町では、なぜOSO18が現れたのか、どうやって移動したのかなどの謎が残っています。OSO18は北海道の自然界における異常事態を示しているのでしょうか。今後の調査が待たれます。
