卓球の元日本代表で五輪メダリストの福原愛さん（34）と、台湾代表だった元夫の江宏傑氏（34）が、子供の引き渡しをめぐって対立しています。福原さんは2022年7月に長男を日本に連れ帰り、その後江氏との連絡を絶ったとされています。江氏は2023年7月27日に東京で会見を開き、福原さんに長男の引き渡しを求めました。この問題は日本と台湾でどのように受け止められているのでしょうか。
まず、日本では、福原さんの代理人弁護士が1日に声明を発表し、江氏の会見について「重大な人権侵害」などと非難しました。声明では、江氏が「未成年者誘拐罪で告訴する」選択肢も検討すると発言したことや、福原さんが務める企業を名指ししたことなどについて、「親権をめぐる私的な問題を劇場的な見世物にしてひたすら母親に圧力をかけるのが狙いであるかのよう」と批判しています。また、福原さんに刑事罰の対象になる事実関係は全くないと主張しています。
一方、台湾では、江氏の会見を複数の地元メディアが速報しました。地元メディア「自由時報」（WEB版）は、「福原愛さん、1年間音信不通に台湾ネット民も叱責『「道徳はあるべき』」とのタイトルで記事を展開しました。記事では、江氏と長男が引き離されている状況に関して、国内のインターネットユーザーが激しく憤っていることを伝えました。インターネットでは「ここまでくると醜すぎる」「（福原さんは）必要なモラルを持たなければならない」「（江氏は）よく1年間も我慢できたね」「もう本当に耐えられない」などの声が寄せられたという。
この問題は、日本と台湾の法律や文化の違いも影響している可能性があります。日本では共同親権制度が導入されておらず、離婚後は基本的にどちらか一方の親が親権を持ちます。しかし台湾では共同親権制度があり、離婚後も両親が子供の養育や教育に関与します。また、日本では子供のプライバシー保護や家庭内暴力防止などの観点から、面会交流を拒否する場合もありますが、台湾では面会交流を積極的に推奨する傾向があります。
このように、福原さんと江氏の子供引き渡し問題は、日本と台湾で異なる反応や見解が出ています。この問題は家族の問題であり、子供の最善の利益を考えるべき問題です。両国の司法制度や話し合いによって、平和的な解決ができることを願います。
