トヨタは2023年8月2日、新型「ランドクルーザー250」を世界初公開しました。
このモデルは、日本で「ランドクルーザープラド」として展開されてきた「150系」の後継車として、2024年前半に発売予定です。新型ランドクルーザー250は、ランクルの中核モデルとして、メインモデル「ランドクルーザー300」と同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上させました。[^4^][4]また、多様なパワートレインや先進安全性能も備え、伝統とモダンを融合した内外装デザインも特徴です。
ランドクルーザー（以下ランクル）は、1951年に当時の警察予備隊（現：自衛隊）向けに計画された四輪駆動車を起源としていますが、そんな長い歴史を持つランクルの派生モデルとして登場したのがプラドです。プラドは、1985年に登場したランクル（70系）ワゴンの後継モデルとして、1990年に「ランドクルーザー70 プラド」としてデビューしました。その後、1996年にプラド（90系）、2002年にプラド（120系）、そして2009年にプラド（150系）として現在に至ります。プラド（150系）は海外でも展開されていますが、一部地域ではプラドではなく「ランドクルーザー」として販売されているほか、商用仕様や3ドア仕様など豊富なバリエーションを揃えていることも特徴です。
そして今回、14年ぶりのフルモデルチェンジで5代目（250系）へと進化しました。新型モデルでは日本でも「プラド」のサブネームが廃止され「ランドクルーザー250」に統一されました。これについて開発主査 森津圭太氏は、「今回のテーマが『原点回帰』ということもあり、ランクルのど真ん中という立ち位置になりました。[^12^][12]そのため、日本ではプラドという名前出ましたが、新型では伝統の型式名を付ける形になりました」と話しています。さらに北米では2021年以来販売されていなかったことから、2年ぶりの復活ということが話題となっています。
新型ランドクルーザー250シリーズは、GA-Fプラットフォームを採用することで、軽量化や剛性向上を実現しました。[^4^][4]また、新開発の電子制御サスペンションや、マルチテレインセレクト、マルチテレインモニターなどのオフロード走行支援システムも搭載しました。パワートレインは、3.3L V6ディーゼルターボエンジンと10速ATの組み合わせや、2.8Lディーゼルターボエンジンと6速ATの組み合わせなどが用意されます。また、ハイブリッドモデルも予定されています。安全性能については、プリクラッシュセーフティーやレーントレーシングアシストなどのトヨタセーフティセンスを全車に標準装備しました。
新型ランドクルーザー250シリーズの内外装デザインは、伝統とモダンを統合しながら、Reliable（過酷な使用用途にも耐えられる信頼性）、Timeless（永く愛せる飽きのこないシンプルさ）、Professional（プロが使う、無駄のない道具に共通する洗練された機能美）をキーワードに開発しました。外装は水平基調のデザインによって再現されたランクルらしいシルエットとし、内装は高級・豪華な雰囲気からリアルオフローダーらしい機能性を感じさせるデザインへとシフトしました。また、強さと安定感のある空間、水平基調のインストルメントパネルや、様々な環境で運転する時でも迷わず操作がしやすいスイッチ形状を採用するなど、悪路走行時も含めた機能性向上に貢献しています。
新型ランドクルーザー250は、ランクルの原点に立ち返りながらも、新世代のオフロード性能や快適性、安全性を追求したモデルとして登場しました。2024年前半に発売予定ですが、早くも注目度は高まっています。ランクルファンはもちろん、オフロード好きやSUV好きにもおすすめの一台です。
