タレントのデヴィ夫人が18日、自身のツイッターを更新し、創業者のジャニー喜多川氏の性加害問題で揺れるジャニーズ事務所に言及した。その内容は、ジャニー氏を擁護し、被害を訴える元ジャニーズJr.や国連人権理事会に対して痛烈な批判を浴びせるものだった。
デヴィ夫人は「私はジャニー氏をよく知っている」と切り出し、「ジャン・コクトーがジャン・マレーを愛したように、そのような特別な世界、関係性というものはある」と述べた。ジャニー氏は半世紀に渡って日本の芸能界を牽引し、スターを育て、その非凡な才覚で何億何千万という人々を楽しませ、夢中にさせてきたと賞賛した。
一方、ジャニー氏による性加害問題を、国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会が調査するまでに発展した流れを「偉大なジャニー氏の慰霊に対する冒涜、日本の恥である」と糾弾した。また、「死人に鞭打ちではないか」と被害者たちを非難し、「本当に嫌な思いをしたのなら、その時なぜすぐに訴えない」と問いただした。
さらに、東山紀之氏が被害者たちの発言を「勇気ある告白」と表現し、「ジャニーズ」という名前の廃止についても言及したことに対しても、「恩を仇で返すとはこのことではないか。非礼極まる」と実名で批判した。最後に、「被害を訴えている人々は国連まで巻き込んで、日本国の日本人として、そんな権利がどこに与えられていると思っているのか。あまりにも嘆かわしく、恥ずかしい」と締めくくった。
このツイートは多くの反響を呼び、賛否両論が巻き起こった。デヴィ夫人はジャニー氏と親交が深く、彼の功績や人柄を尊敬していることが伝わってくるが、一方で被害者たちや国連の立場や感情を全く考慮していないことも明らかだ。性的暴力やパワハラは芸能界だけでなく社会全体の問題であり、真摯に向き合うべきだと思う。デヴィ夫人の発言は、ジャニーズ事務所の内部事情や芸能界の闇を暴くきっかけになるのだろうか。それとも、ジャニー氏の遺志を守るために必死になっているのだろうか。この問題はまだまだ収束しそうにない。
