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子供の感染症が増えているのはマスクやワクチンのせいではない

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今年は例年にないほど、子供の間でさまざまな感染症が流行しています。発熱した子供たちが小児科に押し寄せ、病院の病棟も満床になっているという状況です。この原因について、マスクや新型コロナワクチンが関係しているという説が広まっていますが、これは間違いです。小児科医の森戸やすみさんは、今回の感染症の流行は、感染対策が緩んだことや季節的な要因が大きいと説明します。また、インフルエンザや新型コロナウイルスに対する免疫力がマスクやワクチンで低下するというのは根拠のない話であることも明らかにします。子供たちの健康を守るためには、マスクや手洗いなどの基本的な感染対策を徹底することが大切です。


こんにちは。今日は、最近話題になっている子供の感染症についてお話したいと思います。

皆さんは、今年は子供の感染症が例年よりも多く流行していることをご存知でしょうか?私が勤務する小児科クリニックでも、発熱した子供たちが次々と来院しています。RSウイルス、溶連菌、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、新型コロナウイルスなど、さまざまなウイルスや細菌による感染症が蔓延しています。このほかにも、ヘルパンギーナ手足口病突発性発疹なども増えています。

これらの感染症は、通常は冬から春にかけて流行するものですが、今年は夏でも減らずに増えています。これは一体どういうことなのでしょうか?

感染対策の緩みと季節的要因が影響

私は、今回の感染症の流行には、主に2つの要因があると考えています。

1つ目は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために行ってきた感染対策が緩んだことです。昨年から今年にかけて、日本では第4波と第5波という大きな感染波がありました。その間、多くの人々はマスクを着用したり、手洗いをしたり、人混みを避けたりするなどして自分や家族を守ってきました。しかし、5月から6月にかけて感染者数が減少し始めると、人々の警戒心も薄れてきました。特にゴールデンウィーク以降は、外出や旅行をする人が増え、マスクをしない人も目立ちました。また、子供たちも学校や塾、習い事などで人と接する機会が増えました。これらのことが、感染症の拡散につながったと考えられます。

2つ目は、今年の気候が感染症にとって好条件だったことです。今年の夏は、梅雨が長く続き、気温も低めでした。これは、感染症のウイルスや細菌が活発になる環境です。特にRSウイルスは、冬から春にかけて流行するのが一般的ですが、今年は夏でも流行しました。これは、気温や湿度が低いことでウイルスの生存期間が長くなり、感染しやすくなったからです。また、インフルエンザウイルスも、夏に流行することは珍しいですが、今年は南半球で冬に流行した型が日本に持ち込まれたことで増加しました。

マスクやワクチンで免疫力が低下するというのは誤解

では、マスクや新型コロナワクチンが子供の免疫力を低下させたという説は本当なのでしょうか?私は、これは誤解だと思います。

まず、マスクについてですが、マスクは感染症の予防に有効な手段です。マスクをすることで、自分や他人から飛沫やエアロゾルを防ぐことができます。これは新型コロナウイルスだけでなく、インフルエンザやRSウイルスなどの感染症にも効果的です。マスクをすることで免疫力が低下するという根拠はありません。むしろ、マスクをしないことで感染リスクが高まります。

次に、新型コロナワクチンについてですが、ワクチンは免疫力を高めるためのものです。ワクチンを接種することで、体内に抗体や記憶細胞という免疫細胞が作られます。これらは、新型コロナウイルスに感染した場合に体を守る役割をします。ワクチンを接種したからといって、他の感染症に対する免疫力が低下するということはありません。逆に、新型コロナウイルスに感染して重症化した場合には、免疫力が大きく低下する可能性があります。

子供たちの健康を守るために

以上のように、子供の感染症が増えているのはマスクやワクチンのせいではありません。感染対策の緩みや季節的要因が大きく影響しています。

子供たちの健康を守るためには、どうすればいいでしょうか?私は以下の3つのポイントをおすすめします。

  • マスクや手洗いなどの基本的な感染対策を徹底する
  • 子供が発熱した場合は早めに小児科医に相談する
  • 新型コロナワクチンの接種を検討する

まず、マスクや手洗いなどの基本的な感染対策を徹底することは、感染症の予防に欠かせません。特に、学校や塾、習い事などで人と接する機会が多い子供たちは、マスクを正しく着用し、こまめに手洗いをするようにしましょう。また、人混みや密閉空間、密接場面を避けることも大切です。家庭内でも、発熱や咳などの症状がある場合は、他の家族との接触を避けるなどの配慮をしましょう。

次に、子供が発熱した場合は早めに小児科医に相談することも重要です。発熱は感染症の兆候であり、早期に診断と治療を受けることで、重症化や合併症の予防につながります。また、感染症の種類によっては、他の子供に感染させないためにも、学校や塾などを休ませる必要があります。そのため、発熱した子供は無理に登校させず、小児科医の指示に従ってください。

最後に、新型コロナワクチンの接種を検討することもおすすめします。現在、日本では12歳以上の子供に対して新型コロナワクチンの接種が可能です。新型コロナワクチンは安全性と有効性が確認されており、重篤な副反応は非常に稀です。新型コロナワクチンを接種することで、子供自身だけでなく、家族や周囲の人々も感染から守ることができます。もちろん、ワクチン接種は任意ですが、ご自身やお子さんの健康状態やリスクを考えて、積極的に受けていただきたいと思います。

まとめ

今回は、子供の感染症が増えている原因と対策についてお話しました。子供の感染症はマスクやワクチンのせいではなく、感染対策の緩みや季節的要因が影響しています。子供たちの健康を守るためには、マスクや手洗いなどの基本的な感染対策を徹底し、発熱した場合は早めに小児科医に相談し、新型コロナワクチンの接種を検討することが大切です。