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台湾初の国産潜水艦「海鯤」が進水、中国に対抗する武器となるか

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台湾初の国産潜水艦が進水で中国が戦慄する理由(東洋経済オンライン) - Yahoo!ニュース

こんにちは、海洋と軍事に興味のある皆さん。今回は、台湾で話題になっている国産潜水艦「海鯤」について紹介したいと思います。海鯤とは、台湾初の自主建造潜水艦で、2023年9月28日に高雄の造船所で命名進水式が行われました。この潜水艦は、台湾の国防史上、重要な意味を持つもので、蔡英文総統も式典に出席して、その成果を讃えました。

台湾は、中国の脅威に対抗するために、潜水艦の保有を強く望んできました。しかし、中国の反発や国交断絶により、アメリカやヨーロッパなどから潜水艦を購入することができませんでした。現在、台湾が保有する潜水艦は、オランダから購入した2隻のディーゼル・エレクトリック潜水艦と、アメリカから譲渡された2隻の老朽化した潜水艦の計4隻です。これらの潜水艦は、すでに30年以上の使用歴があり、性能や信頼性に問題があります。また、台湾の海域に適した設計ではありません。

そこで、台湾は自力で潜水艦を建造することを決めました。2014年に馬英九前総統が計画を発表し、2016年に蔡英文政権に引き継がれました。台湾国際造船アメリカの造船会社が協力して、台湾のニーズに合わせた潜水艦の設計と建造を行いました。海鯤はその第一号艦で、2025年に就役する予定です。海鯤の艦名は、伝説の超巨大魚にちなんでおり、台湾島を象徴しています。また、「大きい」「ステルス性」「予測不可能」という意味もあり、新たな攻撃型潜水艦としてぴったりの名前です。

海鯤の性能については、公開されている情報は少ないですが、推測されるところでは、以下のようなものです。

  • 全長:約70メートル
  • 排水量:約3000トン
  • 速力:約20ノット
  • 乗員:約40人
  • 武装:魚雷発射管6門、機雷、対艦ミサイル

海鯤の主要任務は、台湾有事の際に、中国海軍艦隊による太平洋進入を阻止したり、台湾周辺海域の包囲封鎖を阻止・突破したりすることにあります。海鯤は、ステルス性や機動性に優れ、中国のソナーやレーダーに探知されにくいと考えられます。また、対艦ミサイルを搭載しているとすれば、中国の空母や水上艦に対して、重大な脅威となるでしょう。海鯤は、台湾の海上防衛力を大きく向上させると期待されています。

しかし、海鯤にも課題や限界があります。まず、海鯤はディーゼル・エレクトリック潜水艦であり、核動力潜水艦に比べて、航続距離や潜航時間が短いという欠点があります。また、海鯤はまだ試験段階であり、実戦での性能や信頼性は未知数です。さらに、海鯤は1隻しか存在せず、他の7隻はまだ建造中です。台湾は、2028年までに8隻の国産潜水艦を就役させる計画ですが、その達成は困難な状況にあります。台湾は、潜水艦の建造に必要な技術や資材を確保するために、アメリカやヨーロッパなどの協力を必要としていますが、中国の圧力により、その供給は不安定です。また、台湾の造船業界は、潜水艦の建造に慣れておらず、品質やコスト、納期に問題が生じる可能性があります。

海鯤は、台湾の自主防衛の象徴として、大きな意義を持つ潜水艦です。しかし、海鯤だけでは、台湾の安全を保障することはできません。台湾は、海鯤の建造を続けるとともに、他の国との連携や対話を強化し、中国の軍事的挑発に対抗する必要があります。海鯤は、台湾の海上防衛力の一翼を担う武器となるでしょうが、それはあくまで手段であり、目的ではありません。台湾の目的は、自由と民主主義を守ることです。海鯤は、その目的に貢献することを願っています。