日本の「おもてなし」はどこへ？ 中国人訪日客が感じる“塩対応”の背景

「迷惑電話の報復か」中国人観光客が日本人の“塩対応”に困惑…処理水問題とは別の根深い理由（ダイヤモンド・オンライン） - Yahoo!ニュース

日本の「おもてなし」はどこへ？　中国人訪日客が感じる“塩対応”の背景

こんにちは、ジャーナリストの姫田小夏です。今回は、中国人訪日客が日本で感じる“塩対応”についてお話ししたいと思います。

私は、東京を拠点にインバウンド観光に従事する上海出身の徐偉明さん（仮名・50代）と話す機会がありました。徐さんは、中国人訪日客が残した感想を次のように教えてくれました。

「リピーター客は、日本の物価上昇に驚いたというコメントを口にしますが、それ以上に私が意外だと思ったのは『コロナ前よりもサービスの質が落ちた』という意見です」

「おもてなし」を標榜する日本で「サービスの質が落ちた」というのは、どういうことなのでしょうか。徐さんは「最もわかりやすい例」として、中国人訪日客によるSNSへの投稿を取り上げました。

それは、一泊1万元（約20万円）以上の京都の高級ホテルに宿泊した中国人訪日客が自身の体験を詳細に描写したものでした。その中で彼は、庭にある茶室を利用しようとした際にフロントから冷たく断られたり、チェックイン・アウト時に送迎サービスがなかったりしたことを不満に述べていました。彼は、「高額な宿泊代を払って受ける差別的待遇」とまで言っていました。

このような投稿を見ると、私も心が痛みます。私は長年日本で暮らしていますが、日本人は基本的に礼儀正しく親切な人々だと思っています。しかし、コロナ禍で接客業界も大きな打撃を受けており、以前と同じようなサービスを提供することが難しくなっているのかもしれません。また、福島第一原発の処理水の海洋放出に反対する中国人が行った“日本への迷惑電話”への報復を受けていると感じる中国人訪日客もいるようです。

私は、日本と中国の関係は良好であってほしいと願っています。日本は、中国人訪日客にとって魅力的な観光地であり、中国人訪日客は、日本の経済や文化に貢献してくれる大切なお客様です。日本のホスピタリティーは、中国人訪日客にとっても忘れられない思い出になるはずです。

しかし、今後はそのイメージが損なわれる可能性があります。日本は、中国人訪日客を歓迎する姿勢を見直す必要があるのでしょうか。それとも、中国人訪日客は、日本の現状を理解し、寛容に受け入れるべきでしょうか。

私は、両者に歩み寄りが必要だと思います。日本は、コロナ禍でも「おもてなし」の心を忘れず、中国人訪日客に対して丁寧で温かいサービスを提供することができるように努めるべきです。一方、中国人訪日客も、日本の文化や習慣を尊重し、不快な思いをしたとしても感情的にならず、冷静に対処することができるように心がけるべきです。

私は、日本と中国の友好関係が続くことを願っています。そして、中国人訪日客が日本で楽しく快適な旅行をすることを祈っています。