ジャニーズ事務所の性加害問題とメディアの沈黙

東山紀之も城島茂もMC報道番組で性加害問題スルー…TV局はジャニーズ断ちか、このまま自爆か（日刊ゲンダイDIGITAL） - Yahoo!ニュース

こんにちは。今日は、ジャニーズ事務所の性加害問題とメディアの沈黙についてお話したいと思います。

ジャニーズ事務所は、日本の芸能界を代表する大手事務所であり、数多くの人気アイドルグループを輩出してきました。しかし、その裏では、創業者である故ジャニー喜多川氏が、所属タレントに対して長年にわたり性的行為を強要していたという問題がありました。

この問題は、1990年代に週刊文春がキャンペーン報道をしたことで一部に知られていましたが、メディア全体としてはほとんど取り上げられませんでした。その後も、ジャニー氏やジャニーズ事務所に不利なニュースは黙殺される傾向がありました。

しかし、今年に入ってから、この問題が再び表面化しました。3月には英BBCがジャニー氏の性加害問題についてのドキュメンタリーを放映しました。4月には元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが会見で被害を訴えました。5月にはジャニーズ事務所が公式サイトで藤島ジュリー景子社長が謝罪を表明する動画を公開しました。そして8月にはジャニーズ事務所が設置した「外部専門家による再発防止特別チーム」が厳しい指摘と改革案を含む調査報告書を発表しました。

調査報告書では、ジャニー氏の性加害の根本原因は彼の異常な性嗜好であり、彼が持つ絶対的な権力によって被害者が拒むことが困難だったことが明らかにされました。また、ジャニーズ事務所は性加害の疑惑に対して放置と隠蔽に終始し、被害者や当事者と対話することもなく、性加害の長期化と拡大を招いたことが批判されました。

さらに、調査報告書では、メディアに対しても厳しい指摘がなされました。メディアは、ジャニーズ事務所の圧力やタレント起用への配慮などで、この問題を正面から取り上げてこなかったとされました。その結果、ジャニー氏による性加害も継続されることになり、その被害が拡大し、さらに多くの被害者を出すこととなったと指摘されました。

私は、この問題についてメディアが十分に報じなかったことに強い違和感を感じています。特に、報道や情報番組でジャニーズタレントをキャスターに起用することは、報道の公正性や信頼性を損なうと思います。キャスターは、社会の出来事や問題を客観的に分析し、視聴者に伝える役割を担っています。しかし、ジャニーズタレントがキャスターを務める番組では、ジャニーズ事務所の関係する問題については触れられないか、極めて控えめな扱いになっています。これでは、視聴者は真実を知ることができませんし、メディアは社会的責任を果たしているとは言えません。

メディアは、ジャニー氏の性加害問題に対する批判を真摯に受け止め、今後は被害者や当事者の声を尊重し、公正な報道を続けるべきだと思います。性暴力は重大な人権侵害であり、被害者の尊厳や人生に深刻な影響を及ぼします。メディアは、性暴力の問題意識を高めることで、社会全体の防止や救済に貢献する役割があります。ジャニーズ事務所の性加害問題は、日本の芸能界だけでなく、社会全体の問題です。メディアはその重さを忘れずに、真摯に取り組んでほしいと思います。