自民党の女性局は、7月下旬にフランスを訪問し、少子化対策などの研修を行った。しかし、その際に、松川るい局長や今井絵理子議員らがSNSに投稿した写真が「観光のようだ」「ぜいたくだ」と批判された。松川議員は「誤解を与えたことに反省している」と釈明したが、それでも批判は収まらなかった。この騒動は、なぜ起きたのか。その背景には、地方議員の視察問題や国民の感情、お金の問題などがある。
地方議員の視察問題
2017年に、香川県議6人がヨーロッパ3カ国を8泊9日で視察した様子が報道された。その映像を見ると、観光地で記念撮影をしたり、ビアホールでお酒を飲んだりしている姿が目立った。視察らしき行動はたったの約4時間だった。しかも、この旅には県の税金約990万円が使われていた。報告書も内容の薄いものだったということで、裁判になり、費用約600万円の返金命令が出された。この事件は、国民の怒りを買った。地方議員の視察は、しばしば無駄遣いや贅沢と見なされる。
国民の感情
松川議員がSNSに投稿した写真は、エッフェル塔前でポーズを撮っているものだった。これは、一見すると観光写真に見える。しかし、実際には大阪の地元の方と撮った写真であり、研修中に撮った写真があれしかなかったということだった。しかし、国民はそんな事情を知らないし、知っても納得しないかもしれない。国会議員は高給取りであり、税金で海外旅行をしているように感じられるからだ。コロナ禍で苦しむ人々も多く、国会議員には身を粉にして働いてほしいという思いがある。
お金の問題>
今回の自民党女性局の研修では、国会議員は30万円、それ以外は20万円を自腹で払っており、残りは党のお金で支出されていた。つまり、直接的に税金が使われているわけではなかった。しかし、党のお金も政治資金や寄付金などから成り立っており、それらも国民から集められているものだ。そのお金を使って海外研修をすることに対しても疑問や不信感がある人々が多かった。
まとめ
自民党女性局のパリ研修が批判された理由とは、地方議員の視察問題や国民の感情、お金の問題などがある。研修自体は有意義だったという声もあるが、SNSに投稿した写真は不適切だったと言わざるを得ない。国会議員は、自分の行動がどのように受け取られるかを常に考える必要がある。また、国民も、一方的な批判ではなく、事実や背景をしっかりと見極める目を持つべきだろう。
