歌舞伎界の重鎮である松本白鸚さん（80）が、昨年11月から12月にかけて体調不良で極秘入院していたことが明らかになりました。白鸚さんは昨年11月の「十一月吉例顔見世大歌舞伎」の夜の部に出演していましたが、途中休演し、続く「十二月大歌舞伎」も休演しました。その後、千穐楽の12月26日の夜の部で復帰しましたが、その間に都内の総合病院に約3週間入院していたことが判明しました。入退院時は一般の人の目に触れないよう厳重な配慮がされていたといいます。
白鸚さんは役者としてのプライドから、自身の怪我や病気を公にすることを嫌っています。しかし、80才を過ぎた名俳優には年齢という波が確実に迫っており、周囲は心配しています。白鸚さんは今年9月に歌舞伎座で上演される「秀山祭九月大歌舞伎」に出演することが決まっています。この舞台は初代・中村吉右衛門の功績をたたえるものであり、白鸚さんの弟で2021年に亡くなった二世・吉右衛門さんの三回忌追善の意味合いも兼ねています。白鸚さんにとっても気持ちがこもる舞台となるでしょう。
白鸚さんは歌舞伎復帰への覚悟を持っていますが、果たして無事に舞台を務められるでしょうか。歌舞伎ファンはもちろん、日本文化を愛する人々からも注目される白鸚さんの今後に期待したいと思います。
