東京オリンピックで銀メダルを獲得した中国人選手が、メダルが酸化して変色したとして、ソーシャルメディアに写真を投稿しました。これは、金メダルの表面が剥がれたと主張した別の中国人選手に続くものです。日本造幣局は、金メダルの剥がれた事例を確認したことがないとしています。
東京オリンピックは、新型コロナウイルスの影響で延期され、無観客で開催された歴史的な大会でした。しかし、そのメダル品質について、中国人選手から不満の声が上がっています。
最近では、男子カナディアンペア１０００メートルで銀メダルを獲得した鄭鵬飛選手が、自身の微博（中国版ツイッター）に「２年ほど家に置いておいた五輪メダルが『くず鉄』になっていた」という書き込みと写真を投稿しました。写真では、メダルのコーティングが所々剥がれて変色しているのが分かります。鄭選手は、「中国産メダルのほうが良い」とコメントしました。
しかし、一部のネットユーザーは、銀メダルの酸化は偽物ではないという証拠だと指摘しました。純度の高い銀は空気中で酸化する性質があるからです。また、鄭選手が「２年ほど家に置いておいた」という発言も疑問視されました。東京オリンピックは２０２１年７月から８月にかけて開催されたので、まだ１年も経っていないからです。
実は、これは東京オリンピックで起きた初めてのメダル品質問題ではありません。２０２１年８月には、トランポリンで金メダルを獲得した朱雪瑩選手が、自身のソーシャルメディアに「メダルを指でこすったら剥がれてしまった」という書き込みと写真を投稿しました。写真では、メダルの左側上段にシミのようなものが見られました。朱選手は、「シミかただのホコリだと思って指で擦ってみたらさらに剥がれてしまった」と説明しました。
日本造幣局は、東京オリンピックのメダル製造を担当した機関です。同局は、金メダルの表面が剥がれた事例を確認したことがなく、東京五輪組織委員会が追加調査に着手すると発表しました。同局はまた、東京オリンピックのメダルは再生素材を使用しており、環境に配慮したものだと強調しました。
東京オリンピックのメダル品質問題は、中国人選手だけでなく、他の国の選手にも影響を与える可能性があります。メダルは、選手たちの努力と栄誉の象徴です。メダルの品質が低いと感じる選手がいることは、残念なことです。メダルの品質については、日本造幣局や東京五輪組織委員会が責任を持って調査し、適切な対応をする必要があるでしょう。また、メダルを受け取った選手たちも、メダルの保管方法に注意する必要があるかもしれません。東京オリンピックのメダルは、歴史に残る貴重な記念品です。その価値を高めるためには、メダル製造者とメダル受賞者の双方が尊重し合うことが大切だと思います。
