マイナンバーカードは、個人情報の管理や行政サービスの利便性を高めるために導入された制度ですが、実際には様々なトラブルが相次いでいます。誤交付や別人の医療情報の登録、暗証番号のロックや無効化など、マイナンバーカードを使うことでかえって不便や不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
そんな中、河野大臣はマイナンバーカードの名称変更に言及しました。しかし、名称変更は本質的な解決策にはなりません。マイナンバーカードの問題は、制度そのものの欠陥やデジタル化の遅れにあります。デジタル化を進めるうえで、負担やコストが一部の人々に押し付けられてしまってはなりません。SDX（サステナブル・デジタル・トランスフォーメーション）の発想が必要です。
マイナンバーカードを返納する動きも広がっていますが、返納することにも注意が必要です。マイナンバーカードは本人確認書類の代わりになる予定だったのに、返納時には運転免許証や健康保険証を持って行かないと返納できないことや、返すときには自治体の窓口に行くしかないことなど、不合理な仕組みがあります。
マイナンバーカードは、私たちの生活をより便利で安全にするための制度であるべきです。そのためには、名称変更ではなく、制度の見直しやデジタル化の推進が必要です。私たちは、マイナンバーカードの問題に目を向け、声を上げることで、より良い社会をつくることができます。
