マイナンバーカードの普及に伴うトラブルが相次いでいます。個人情報の誤りや口座との連携不備など、国民の不安は高まっています。そんな中、デジタル庁の顧問であり、“日本のインターネットの父”と呼ばれる村井純教授が自宅でインタビューに応じました。村井教授は、マイナンバー制度の必要性やカードの運用について、自らの見解を述べました。
村井教授は、デジタルIDは多くの国で導入されており、マイナンバーの必要性は明らかだと主張します。カードという形式も特に異論はなく、アメリカでは番号だけで運用しているが、日本では指紋などの問題があるため、カードが適していると考えます。また、カードは9千万枚を超えるところまで普及しており、トラブルの発生率は全体から見れば低いと評価します。
一方で、村井教授は、デジタル政策を進める上での課題や難しさにも言及します。テクノロジーには100％というものはなく、トライ＆エラーを繰り返して改善していくしかないと説明します。また、“嫌な人がいるからやらない”という姿勢ではデジタル政策は前に進められないと指摘し、デジタル庁内部の問題も含めて改革を促します。
マイナンバーカードは来秋には紙の保険証の廃止を控えています。混乱が収まるかどうかは未知数ですが、村井教授は5年後や10年後に向けて、デジタル化を推進する必要性を強調します。マイナンバー制度はその一環であり、今後も問題が起きる可能性は否定しませんが、それを乗り越えていく姿勢が大切だと訴えます。
