この記事は、6年前に寒い雨の中、動物愛護センターの近くに置かれたペット用のケージの中にメスのワンコがいるところから始まります。ケージの中には「処分してください」と書かれた手紙がありました。愛護センターの職員がワンコを保護しましたが、人間に裏切られたことや、大雨の中で狭いケージの中で放置されていたことなどから心身がぼろぼろになっていました。保護団体・ピースワンコ・ジャパンはこのワンコを愛護センターから引き出し、「みゆき」と命名しました。健康面でのケアや人馴れトレーニングなどをし、人間に対する信頼を取り戻してもらえるよう接することにしました。数年間の人馴れトレーニングなどを経て、みゆきは10歳のおばあちゃんワンコになりました。当初は噛み癖や威嚇することも多くありましたが、スタッフの献身的なケアの効果があり、元々の「お散歩大好きな甘えん坊」の片鱗が表に出るようになり、スタッフの前で笑顔を見せてくれるようになりました。ただし、おばあちゃんワンコになっても、ドッグランなどで遊んでいるとき、スタッフの姿が見えなくなると悲しそうに鳴くことがあります。信頼していた元飼い主にケージに入れられ、見知らぬ場所に放置されたあの日のことを、みゆきは今も心の傷として背負い続けているようです。
みゆきの物語：愛護センターから幸せな老後へ
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