「あああああーーっ！！」「そんなあ！！」藤井聡太“八冠達成の大逆転劇”に響いた悲鳴…記者が見た“テレビに映らなかった”全冠制覇の舞台裏（Number Web） - Yahoo!ニュース
こんにちは、将棋ファンの皆さん。私はこの1週間、藤井聡太竜王・名人が前人未到の八冠を達成した歴史的な瞬間を目撃することができた記者です。今回は、竜王戦第1局と王座戦第4局の現場で見た光景をお伝えしたいと思います。
まずは竜王戦です。挑戦者は、藤井竜王と同学年で小学校時代から対戦経験のある伊藤匠七段でした。前夜祭では、2人のスピーチが印象的でした。伊藤七段は初めてのタイトル戦で緊張している様子でしたが、2日間将棋を指すという経験が楽しみだと語りました。藤井竜王は、伊藤七段と同い年だと言ってから、自分が1歳上になったことを思い出して笑いを誘いました。
第1局は10月6日と7日に行われました。初日は伊藤七段が先手番で序盤から積極的に攻めましたが、藤井竜王が冷静に対応しました。夜になっても決着がつかず、宿泊先のホテルで持ち越しとなりました。私はその夜、2人の対局者がホテルに入る姿を見ることができました。伊藤七段は疲労感が見えましたが、藤井竜王は落ち着いていました。
翌日は藤井竜王が後手番で反撃を開始しました。伊藤七段も粘り強く守りましたが、最後は藤井竜王の優勢で終わりました。対局後、2人は握手を交わしました。伊藤七段は悔しそうな表情でしたが、敬意を表していました。藤井竜王は笑顔でしたが、驕らずに挨拶をしました。
次に王座戦です。挑戦者は、永瀬拓矢王座でした。永瀬王座は昨年、藤井聡太二冠（当時）に敗れてタイトルを失った過去があります。そのリベンジを果たすべく、気合い十分で臨みました。前夜祭では、永瀬王座は「今回は負けられません」と力強く宣言しました。藤井八冠（当時）は「永瀬さんとの対局はいつも楽しみです」と笑顔で応えました。
第4局は10月11日と12日に行われました。初日は永瀬王座が先手番で序盤から優勢に立ちました。しかし、藤井八冠（当時）も巧みに逆転を狙いました。夜になっても決着がつかず、宿泊先のホテルで持ち越しとなりました。私はその夜、2人の対局者がホテルに入る姿を見ることができました。永瀬王座は自信満々な表情でしたが、藤井八冠（当時）は不安げな表情でした。
翌日は藤井八冠（当時）が後手番で奇跡の逆転を果たしました。永瀬王座は最後まで粘りましたが、藤井八冠（当時）の攻めに耐えきれませんでした。対局後、2人は握手を交わしました。永瀬王座は涙ぐみながら敗北を認めました。藤井八冠（当時）は感極まっていましたが、礼儀正しく挨拶をしました。
このように、私は藤井八冠誕生の舞台裏を見ることができました。2人の挑戦者はそれぞれ異なる戦い方をしましたが、共通していたのは藤井八冠に対する尊敬と挑戦心でした。藤井八冠もそれに応えるように、冷静さと熱さを併せ持った将棋を見せてくれました。私はこの1週間を忘れることはできません。将棋ファンの皆さんも、この歴史的な瞬間を記憶に刻んでください。
