男性会社員「平均月収35万円」だが…40代の宅配ドライバー、悲惨な給与額に「もうムリ」（THE GOLD ONLINE（ゴールドオンライン）） - Yahoo!ニュース
こんにちは、物流業界に関心のある皆さん。今回は、政府が発表した「物流革新緊急パッケージ」についてお話ししたいと思います。このパッケージの中で注目されているのが、宅配便の再配達回避にポイントを付与する制度です。これは、置き配やコンビニ配達などの再配達を減らす方法を選んだ利用者にポイントを与えることで、再配達率を2024年度に6％まで下げるという目標を掲げています。現在の再配達率は11.4％なので、半減させるというのはかなり大きな挑戦ですね。
では、この制度はどうやって実現されるのでしょうか？まず、ポイントは宅配便会社が発行するものではなく、政府が管理するものです。つまり、利用者は宅配便会社に関係なくポイントを貯めることができます。そして、貯めたポイントは電子マネーや商品券などに交換することができます。また、ポイント付与の対象となる方法は、置き配やコンビニ配達だけではなく、ゆとりある配送日や時間帯指定なども含まれます。これらの方法は、ドライバーの効率的なルート作成や荷物の積み下ろしを助けることにもつながります。
しかし、この制度にも課題があります。一つは、利用者のニーズや環境によって再配達回避が難しい場合があることです。例えば、置き配は不安や盗難のリスクがある場合や、コンビニ配達は近くに店舗がない場合や荷物が大きい場合などです。また、ゆとりある配送日や時間帯指定も、利用者が急ぎで荷物を受け取りたい場合や自宅にいられる時間が限られている場合などは不便です。そうした場合には、ポイントよりも荷物の受け取り方を優先する利用者も多いでしょう。
もう一つは、宅配ドライバーの労働環境や待遇の改善が必要であることです。実は、この制度はドライバーに直接的なメリットを与えるものではありません。ドライバーはポイントを得ることができないし、再配達回避が増えても給与に反映されるわけではありません。宅配ドライバーは残業規制や低賃金などで厳しい状況にあります。再配達はドライバーにとっても大きな負担ですが、それだけではなく、荷物の量や重さ、交通事情や天候なども体力的にも精神的にも影響します。再配達回避だけではなく、ドライバーの働きやすさや収入の向上も重要です。
このように、再配達回避にポイントを付与する制度は、物流2024年問題の解決に向けて一歩前進する可能性がありますが、まだまだ課題も多いです。宅配便は私たちの生活に欠かせないサービスですが、それを支えるドライバーの苦境も忘れてはいけません。再配達回避は利用者の協力が必要ですが、それだけではなく、政府や宅配便会社もドライバーの声を聞いて、より良い物流システムを作っていく必要があります。
