「プーチンは新たなヒトラーだ」本当のヒトラーを知るハプスブルク家当主が20年以上前から続けていた警告（プレジデントオンライン） - Yahoo!ニュース
こんにちは。今日は最近話題になっている映画『ナワリヌイ』についてお話ししたいと思います。この映画は、ロシアの反体制指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏がおそらく露当局の手によって毒殺されかけた事件や、その背後にあるロシア政府の暗黒面を暴くドキュメンタリー映画です。今年3月にはアメリカでアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しました。
この映画は非常に衝撃的で重要な作品ですが、実はその製作には意外な人物が関与していたことをご存じでしょうか。それは、第1次世界大戦が終結するまで中欧に君臨していたあのハプスブルク家です。そうです、オーストリア皇帝や神聖ローマ皇帝を輩出したあの名門です。
どうしてハプスブルク家が『ナワリヌイ』に関わったのかというと、その理由は現在の家長であるカール・フォン・ハプスブルク氏（以下「カール大公」と呼びます）にあります。カール大公は、ナワリヌイ氏の親友で協力者でもある著名なブルガリア人ジャーナリスト、クリスト・グローゼフ氏を監督のダニエル・ロアー氏に紹介し、映画の制作を後押ししたのです。また、カール大公の娘であるグロリア・ハプスブルク嬢もアソシエイト・プロデューサーとして映画に名を連ねています。
カール大公がなぜナワリヌイ氏の活動に関心を持ったのかというと、それは彼の父親であるオットー・フォン・ハプスブルク氏（以下「オットー大公」と呼びます）の影響を受けているからです。オットー大公は、2011年に死去するまでハプスブルク家の当主であり、欧州議会議員や政治家としても活躍しました。オットー大公は、20年以上前からロシアとプーチン大統領の危険性を警告していました。彼は、ロシアが民主化や人権を軽視し、周辺国に侵略する可能性があると指摘していましたが、当時は誰も耳を貸さなかったと言います。しかし、2014年にウクライナ侵攻が起きたことで、オットー大公の発言が再評価されています。
オットー大公は、自らも第2次世界大戦中にナチスやソ連による迫害を受けた経験があります。彼は、戦後にハプスブルク家の君主制を放棄し、欧州統合や民主主義の推進に尽力しました。彼は、自由や平和や人権を守るためには、ロシアの暴走に対抗する必要があると考えていました。その思いは、息子のカール大公や孫娘のグロリア嬢にも受け継がれています。
『ナワリヌイ』は、ロシア政府の暗部に切り込んだ映画ですが、その背景にはハプスブルク家の歴史的な洞察力と正義感があります。この映画を見ることで、私たちはロシアの現状や未来について考えるきっかけを得ることができるでしょう。
