被差別部落の人権侵害の投稿、過去最多の４００件超…削除要請には４割が未対応（読売新聞オンライン） - Yahoo!ニュース
インターネットは情報の自由な発信と受信を可能にする素晴らしいツールですが、同時に人権侵害や差別の温床にもなっています。特に、被差別部落の地名や個人宅などをさらす投稿は、その人たちのプライバシーや尊厳を踏みにじるものであり、許されるべきではありません。
法務省によると、ネット上で被差別部落などを示し、人権を侵害する事案は増え続けており、昨年は過去１０年で最多の４１４件に達しました。同省は違法性があるものはプロバイダー（接続業者）などに削除を要請してきたのですが、４割近くで対応がなされておらず、実効性ある対策が急務となっています。
一方、被差別部落の出身者や支援者でつくる団体「ＡＢＤＡＲＣ（アブダーク）」は昨年、動画投稿サイト「ユーチューブ」を運営するグーグルに対し、差別的な動画の削除を求める署名活動を開始しました。一部投稿者による動画が削除されたということですが、ユーチューブには、別の投稿者による同種の動画が残り、他のサイトやＳＮＳにも同様の投稿は後を絶たない状況です。
これらの投稿は、２０１６年に施行された部落差別解消推進法に反するものであり、国や自治体は解消に向けた取り組みを求められています。しかし、法的な規制や監視だけでは十分ではありません。ネット上で見かけた情報を鵜呑みにせず、批判的な目で見ることや、自分自身が差別的な言動をしないことも大切です。
