ペットショップで子犬を買うということは、どんなリスクがあるのでしょうか？今回は、大手ペットショップで購入した子犬が重病になったり、死亡したりした事例や、内部告発や批判の声を紹介します。また、その中から幸せになれた一匹のボーダーコリーの物語もお伝えします。
まず、大手ペットショップで子犬を買うときに注意すべき点は以下の通りです。
子犬は過酷な環境で生産されている可能性が高い。出生地や親犬の情報が不明確だったり、遠方から輸送されてきたりする場合は、ブリーダーが不適切な飼育をしている可能性があります。子犬はストレスや感染症に弱く、早期に親犬と離されると心身の成長や社会化に影響が出ます。
子犬は店頭で適切なケアを受けていない可能性が高い。店舗スタッフは多くの子犬の世話をしなければならず、個々のニーズに対応できません。子犬は狭いケージの中で孤独に過ごし、十分な運動や刺激を得られません。また、清潔さや衛生面も問題があります。
子犬は契約内容や保証内容に問題がある可能性が高い。ショップ側は子犬の健康状態や品質を保証することはできません。契約書には不利な条項や罰則が盛り込まれていることもあります。例えば、ショップ指定のフードの長期契約や、子犬が死亡した場合の交換や返金の拒否などです。
これらの点を踏まえて、大手ペットショップで購入した子犬の事例を見てみましょう。
2023年7月、東京都内の大手ペットショップで購入したミニチュアダックスフントの子犬が、購入後2日で死亡したという報道がありました。子犬は体重が1キロ以下で非常に弱っており、カンピロバクター感染症と診断されました。カンピロバクター感染症は食中毒や下痢を引き起こす細菌で、人にも感染する危険性があります。ショップ側は子犬の死因を認めず、返金も拒否しました。
2023年6月、神奈川県内の大手ペットショップで購入したトイプードルの子犬が、購入後1週間で死亡したという報道がありました。子犬は体温が低くて震えており、パルボウイルス感染症と診断されました。パルボウイルス感染症は出血性の下痢や嘔吐を引き起こすウイルスで、死亡率が高いです。ショップ側は子犬の死因を認めず、返金も拒否しました。
2023年5月、大阪府内の大手ペットショップで購入したヨークシャーテリアの子犬が、購入後2週間で死亡したという報道がありました。子犬は体重が800グラム以下で非常に弱っており、コロナウイルス感染症と診断されました。コロナウイルス感染症は下痢や脱水を引き起こすウイルスで、他の感染症と併発すると重症化します。ショップ側は子犬の死因を認めず、返金も拒否しました。
これらの事例は、大手ペットショップで子犬を買うということの危険性を示しています。子犬は商品ではなく、命ある生き物です。ショップ側は利益のために子犬の健康や幸せを無視しています。このようなペットショップのビジネスモデルに反対する声も多くあります。
2023年7月、元大手ペットショップの店舗スタッフが内部告発を行いました。その内容は以下の通りです。
子犬はブリーダーから安く買い取られ、高く売られる。ブリーダーは過密飼育や不衛生な環境で子犬を量産する。
子犬は長距離トラックで輸送される。途中で水や餌を与えられず、多くの子犬が死亡する。
子犬は店頭でケージに入れられる。空調や換気が不十分で、暑さや寒さに苦しむ。また、感染症や寄生虫にかかる。
子犬は適切な医療を受けられない。ショップ側は医師に診てもらう費用を惜しむ。また、子犬のワクチン接種や去勢・避妊手術も行わない。
子犬は売れ残ると処分される。ショップ側は子犬の寿命を考えず、安易に買い手を探す。また、子犬が死亡した場合も隠蔽する。
