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中国の格安EV「宏光MINI」が売れなくなった理由

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news.yahoo.co.jp

中国で50万円という破格の価格で発売され、一時はテスラをしのぐ人気を誇った超小型EV「宏光MINI」が、販売台数が急減しているというニュースが話題になっています。この記事では、宏光MINIの魅力と衰退の原因について解説します。

宏光MINIは、上汽通用五菱汽車が2020年7月に発売した電気自動車です。日本の軽自動車に似たキュートなデザインと、2万8800元 (約57万円)からという驚きの低価格で、中国の消費者の心をつかみました。エアコンやエアバッグなどの装備は最安グレードには付いていませんが、都市部での移動には十分な性能を持っています。最高速度は100km/h、航続距離は120kmというスペックです。

宏光MINIは発売後すぐに大ヒットしました。2022年には55万4000台を販売し、世界で最も売れた小型EVになりました。テスラのモデル3を抜いて中国のEV市場でトップに立ち、2年以上その座を守りました。日本でも50万円で買えるEVとして話題になりましたが、日本で発売される可能性はほぼありません。日本の安全基準に達していないからです。

しかし、宏光MINIの快進撃は2022年末に終わりを告げました。2022年11月から販売台数が減少し始め、2023年6月には1万3763台まで落ち込みました。一方で、中国の新エネルギー車市場全体は伸び続けています。では、なぜ宏光MINIだけが売れなくなったのでしょうか。

その理由は主に二つあります。一つ目は補助金の終了です。中国政府は新エネルギー車の普及促進のために補助金を支給していましたが、2022年末で打ち切りました。その影響で、宏光MINIの価格は約1万元 (約20万円)上昇しました。これは消費者にとって大きな負担となりました。

二つ目は競合車種の増加です。宏光MINIが作り出した格安超小型EV市場には、大手メーカーも参入し始めました。例えば、比亜迪 (BYD) の「元EV」や奇瑞汽車 (Chery) の「QQ ICE CREAM」などです。これらの車種は宏光MINIよりも高価ですが、デザインや性能や品質が優れています。消費者はより高級感や信頼感のある車種を選ぶようになりました。

以上のように、宏光MINIは補助金の終了と競合車種の増加によって市場シェアを失っています。しかし、それでも宏光MINIは中国で最も安いEVとして存在感を示しています。今後もこの市場に需要があるかどうかは注目されます。宏光MINIは中国のEV産業の発展に大きな役割を果たした「神車」ですが、その神話は終わりに近づいているのでしょうか。