こんにちは、今日はロシア軍の巨大な自走迫撃砲「チュリパン」についてお話ししたいと思います。チュリパンという名前はチューリップの花に由来するそうですが、その見た目は花よりも獣に近いですね。この迫撃砲は1959年から1988年まで生産されたもので、現在世界で使用されているものの中で最大です。約226kgもの重量のある砲弾を約17km先に撃ち込むことができるのですから、驚異的な火力ですよね。
しかし、この迫撃砲には大きな問題があります。それは、現代の戦闘に合わないということです。チュリパンは発射準備に約25分間かかり、1分間に1発しか撃てません。また、射程が短くて乗員が多いため、敵に発見されやすくなっています。ウクライナでは対砲兵レーダーやドローンが盛んに使われており、チュリパンは姿を現すやすぐに破壊されてしまうことが多いのです。
では、なぜロシア軍はこんな不便な兵器を使っているのでしょうか?その理由は、ロシア軍の火力が旧式化していることを示しています。ロシア軍は長期間にわたって固められた防御を徐々に壊していくような中世的な攻城戦を想定しており、現代の機動戦に対応できていません。また、ロシア軍は新型の自走砲や迫撃砲を開発する能力や資金が不足しており、古い兵器に頼らざるを得ないのです。
チュリパンはロシア軍の火力の象徴とも言えますが、それは良い意味ではなく悪い意味でです。