この記事は、新幹線の熱海駅と三島駅の距離が約16kmしか離れていない理由について説明しています。その理由として、熱海駅が狭かったため、折り返し設備がなく、静岡駅まで走らせて折り返しをする必要があったことが挙げられます。この問題を解決するため、1965年9月に三島信号所が開設され、折り返し線と引き上げ線が設置されました。地元では、信号所ではなく駅を求める運動が広がり、「国鉄新幹線静岡県東部地域新駅設置期成同盟会」が結成されました。この運動の結果、国鉄が1967年に新駅の設置を決定し、1969年4月の三島駅開業に至りました。
さらに、当時の静岡県知事だった斎藤寿夫は、三島に信号所が設置された理由を自伝に書いています。それによると、「山田代議士が運輸政務次官当時、国鉄幹部を次官室に招いて、三島ならば用地確保が容易であるから、三島周辺に操車場を設けるよう指示したことによる」とされています。山田弥一衆議院議員は熱海市の生まれで、市議・県議を経て1952年に衆議院選挙に初当選し、5期を務めました。彼はその地位を利用して将来は駅に昇格させることを企図して、三島に信号所設置を実現させたとされています。
