孫正義がまた「大博打」に打って出た…！ソフトバンクGの「ビッグニュース」に投資家がついていけなかった「10日間」に起きたこと（現代ビジネス） - Yahoo!ニュース
ソフトバンクグループ（以下、ソフトバンクG）の孫正義CEOは、9月に2つの大きな動きを見せました。1ひとつは、半導体企業のアーム・ホールディングス（以下、アーム）のナスダック上場を成功させたこと。2もうひとつは、AI企業のオープンAIへの巨額投資です。3これらのニュースは、ソフトバンクGの財務状況や将来性を示すものとして注目されましたが、株価にはほとんど影響を与えませんでした。なぜなら、市場はソフトバンクGの企業価値をアームとほぼ同じと見積もっているからです。
アームは、ソフトバンクGが2016年に約3兆円で買収した半導体設計会社です。アームは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに使われるチップの設計を提供し、その使用料を収入としています。アームは、世界の半導体市場の約90％を占めると言われており、今後も5GやIoTなどの分野で需要が高まると予想されています。アームは、9月14日にナスダック市場に上場し、初値で51ドルから63.59ドルまで上昇しました。4この日の終値で計算すると、アームの時価総額は約10兆円に達しました。5ソフトバンクGは、アームの株式の10％を売却して現金を得たうえに、残りの90％を保有しています。6
オープンAIは、2015年に設立された非営利のAI研究機関です。オープンAIは、人類にとって有益で安全なAIを開発することを目的としており、多くの有名な科学者や起業家が参加しています。オープンAIは、GPT-4と呼ばれる強力な自然言語処理のAIモデルを開発し、テキストや画像の生成などに応用できます。オープンAIは、9月24日にソフトバンクGから約1兆円の投資を受けたと発表しました。ソフトバンクGは、オープンAIの理念に賛同し、AIの発展に貢献したいと述べました。
これらのニュースは、ソフトバンクGの孫正義CEOの行動力と先見性を示すものとして評価されました。1しかし、ソフトバンクGの株価は、9月中にほとんど変動しませんでした。ソフトバンクGの時価総額は、9月30日の終値で約10.2兆円です。つまり、市場はソフトバンクGの企業価値をアームとほぼ同じと見積もっているということです。ソフトバンクGは、アーム以外にも多くの有望な投資先を持っていますが、それらが十分に評価されていないと言えるでしょう。ソフトバンクGは、今後もアームやオープンAIなどの投資先の成長を支え、自らの企業価値を高めていく必要があります。
