回転寿司大手で一人負け状態… いまだに寿司を回転させない「スシロー」苦境の元凶（デイリー新潮） - Yahoo!ニュース
回転寿司のスシローは、今年1月に迷惑動画がSNSで拡散されたことを受けて、回転レーンでの寿司提供を中止しています。しかし、その対応が逆効果になっているという指摘があります。他社はAIカメラなどを導入して回転を続けていますが、スシローはいまだに回転レーンを復活させていません。その結果、客数や売り上げが減少し、一人負けの状態に陥っています。スシローは回転寿司の魅力を取り戻すことができるのでしょうか。
迷惑動画の影響
今年1月、スシローの店員が寿司を口に入れて吐き出すなどの迷惑行為をした動画がSNSで拡散されました。この問題に対して、スシローは回転レーンでの寿司提供を中止し、タッチパネルで注文した寿司が直接運ばれる仕組みに切り替えました。しかし、この対応は客に不便や不満を与えるだけでなく、厨房システムにも支障をきたしていると見られます。消費経済アナリストの渡辺広明氏は、「回転寿司は客が食べる寿司の半分は回転レーンから、といわれています。かっぱ寿司や魚べいなど、問題が起きる前から回転無しでやっていましたが、スシローはそうではありません。回転レーンでの提供を前提とした厨房システムになっていると推察され、効率面でも支障が出ているのではないでしょうか」と語っています。
他社との差
一方、同業他社は迷惑動画の問題にもめげずに回転を続けています。くら寿司は早々にAIカメラを導入し、「安心・安全・衛生」をアピールしています。AIカメラは店内の様子や寿司の品質を監視し、問題があれば警告音やメッセージで知らせます。また、客はタッチパネルでAIカメラの映像を見ることもできます。元気寿司やかっぱ寿司も衛生管理や感染防止策を強化しています。これらの努力が実り、客数や売り上げが増加しています。
回転レーンの復活は？
スシローは今夏をめどに回転レーンを復活させる方針だったと報じられましたが、現時点ではまだその様子はありません。FOOD＆LIFE COMPANIESの広報は、「レーンの活用についてはあらゆる可能性を含めて検討しておりますが、現時点で決定している事項はございません」と答えています。しかし、回転レーンなしでは回転寿司としての魅力や競争力が失われるという声も多くあります。スシローは回転寿司の回転を止めることで、自らの首を絞めているのかもしれません。
