クマにかじられた「顔面」は路上に落ちていた…形成外科医が語る「熊外傷」の恐ろしさと被害の多さ「今年だけ全く状況が違う」（まいどなニュース） - Yahoo!ニュース
熊による人的被害が過去最多を更新している中、秋田大学医学部付属病院が提供した「熊外傷」のCT画像がNHKによって公開された。農作業中に熊に顔をひっかかれた被害者の顔面中央部分が激しく損傷している様子が、はっきりと映し出されている。
熊は人間の顔面や頭部を執拗に攻撃する習性があり、そのために凄惨な状況に陥ることが多い。熊外傷の公開論文（※ショッキングな症例画像があるため閲覧注意）には、想像を絶するような症例が掲載されている。医学部附属病院の形成外科医は、通常は年に1件あるかどうかの熊外傷の手術を、今年はすでに13件も担当したという。
熊にかじり取られた被害者の中顔面は、約4時間を費やし、顔面動静脈を顕微鏡下に吻合することで血流を再開させてつなげる手術を実施した。しかし、顔面に残る後遺症は、傷跡だけでなく、顔が動かなくなり、眼が開かない、閉じない、口が動かないなどの症状が残り、対策の手術を繰り返すことになるという。
熊に遭遇した場合の対処法や予防策については、環境省のホームページや、熊に関する情報サイトなどを参考にしてほしい。熊は人間との接触を避ける動物であるが、食糧不足や生息域の縮小などの要因で、人間の生活圏に出没することがある。その際には、パニックにならずに、冷静に対応することが重要である。また、熊の生息する地域では、鈴や笛などの音で熊に気づかせることや、ゴミの管理などの注意も必要である。熊との共存のために、人間側も知識と理解を深めることが求められるのだ。
