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汐留のゴーストタウン化に見るテレワークの影響と都市開発の課題

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《テナントが半数に》「カレッタ汐留」のゴーストタウン化、マクドナルドも撤退 「ビルをひとつ潰して大きな広場を作ってしまえばいい」と都市政策専門家(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース

こんにちは、都市政策に興味のある皆さん。今回は、東京・汐留の複合商業施設「カレッタ汐留」の過疎化について取り上げたいと思います。1カレッタ汐留は、電通本社ビル内にある施設で、2002年に開業しました。当時は、飲食店やファッション・雑貨店など約60店舗が出店し、初日の来場者は推計5万5000人と大盛況でした。しかし、オープンから20年以上を経て、今では半数以上の店舗が空きになっています。ランチタイムでもどの店も並ばずに入れる状況で、ほとんど客のいない店もあります。ネット上でも「カレッタ汐留がゴーストタウン化している」と評判で、「枯れた汐留」と揶揄する声もあります。

では、なぜ汐留はこんなに寂しくなってしまったのでしょうか。その背景には、コロナ禍でテレワークが定着したことが大きく関係しています。汐留は、電通富士通など大手企業の本社ビルが立ち並ぶエリアでしたが、テレワークの導入により出社率が激減しました。電通グループは今年9月、「カレッタ汐留」も含む電通本社ビルを売却しました。富士通も今年9月、汐留の大型ビルから退去し、神奈川県の川崎工場などに本社機能を移すことを発表しました。これらの動きは、米サンフランシスコと同じ流れをたどっていると言えます。サンフランシスコは、テック企業の多い街ですが、コロナ禍になってからリモートワークによりオフィス空室率が高まっています。

しかし、テレワークだけが汐留の衰退の原因ではありません。都市政策の第一人者である明治大学名誉教授の市川宏雄氏は、「汐留の都市開発は、“魅力的なまちづくり”という思想が欠けていた」と指摘します。汐留は、目先の利益を優先して高層ビルを建てるばかりで、遊んで楽しく、食べて楽しく、働くのにも便利というワンセットで価値を作ることができませんでした。ビジネス以外で汐留に出かけたくなるような魅力を提供しきれていませんでした。

では、汐留はどうすれば再生できるのでしょうか。市川氏は、実に大胆なアイデアを提案します。「汐留を水上都市にする」というのです。市川氏は、「水上都市は世界的に注目されている新しい都市形態です。海面上に浮かぶ住宅や商業施設、公共施設などを建設し、水と緑に囲まれた快適な環境を創出します。水上都市は、気候変動による海面上昇に対応できるだけでなく、観光やレジャーの拠点としても魅力的です。汐留は、海に面した立地であることを生かして、水上都市に変身すれば、新たな価値を創造できると思います」と語ります。