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「国宝の仏像から発見された紙の束、中世の歴史を解明する鍵になるか」

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「675年前のタイムカプセル」 弥勒菩薩坐像から文書?発見 広島(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

こんにちは。今日は、広島県福山市明王院にある国宝の五重塔にまつわる興味深いニュースを紹介したいと思います。

明王院真言宗の寺院で、境内には南北朝時代の1348年に建立された国宝の五重塔があります。五重塔は高さ約30メートルで、県内最古の木造建築物です。五重塔の初層には、本尊の木造弥勒菩薩坐像と、木造不動明王坐像、木造愛染明王坐像が安置されています。これらの仏像は、五重塔と同時期に作られたとみられる県内の南北朝期仏像の代表作で、県の重要文化財に指定されています。

この木造弥勒菩薩坐像が、最近、驚くべき発見の舞台となりました。仏像の修理のために後頭部を外したところ、頭部の中に折り畳まれた紙の束が見つかったのです。紙には何かが墨書されており、仏像の制作の経緯や仏師の名などが記されている可能性があるということです。市などは紙を取り出して調査する予定で、今年度中に何が書かれているのか分析したいとしています。

この紙の束は、仏像の制作時に納められた「納入品」と呼ばれるものでしょう。納入品とは、仏像や仏具などの仏教美術品の内部に納められた文書や絵画、金属片などのことで、仏像の制作目的や寄進者、仏師、時代などの情報を伝えるものです。納入品は、仏像の修理や調査の際に発見されることがあり、仏教美術の研究にとって貴重な資料となっています。

明王院の紙の束も、仏像の制作に関する重要な情報を含んでいる可能性が高いです。仏像は、南北朝時代の動乱の中で、民衆の寄進によって建立された五重塔とともに造られたと伝わっています。五重塔は、当時の港町として栄えた草戸千軒町のシンボルであり、海上交通の安全や国家の平和を祈願するものでした。紙の束には、このような建立の背景や意義が記されているかもしれません。また、仏師の名や作風、技法なども明らかになるかもしれません。仏像は、宝冠を着け、体には金泥が塗られ、衣は細かな截金文様を施すなど、華麗な彩色が施されています。このような仏像の彩色は、南北朝時代に流行したとされる「彩色仏」と呼ばれるもので、仏像の制作や信仰の様相を知る上で興味深いものです。

紙の束は、まさに「675年前のタイムカプセル」と言えるでしょう。時空を超えて、中世の歴史を伝えてくれる貴重な資料です。市などの調査が進めば、仏像の制作の秘密や、当時の人々の思いや願いが明らかになるかもしれません。私は、この発見に大きな期待と興味を持っています。仏像の修理が終わったら、ぜひ五重塔にお参りして、仏像の姿を見てみたいと思います。