カウアン・オカモト氏が、故・ジャニー喜多川氏による性加害を実名・顔出しで告発したことで、日本社会に大きな影響を与えた。オカモト氏の著書『ユー。ジャニーズの性加害を告発して』（文藝春秋）から、2023年4月に行われた日本外国特派員協会での記者会見について紹介する。オカモト氏は、ジャニーズ事務所の現社長・藤島ジュリー氏サイドから連絡があり、対面で話し合っていた。
そのとき、ジュリー氏が語ったことは――。（全2回の2回目/ 最初から読む ） 会見に来てくれた多くの記者たちは「どんな爆弾が落とされるんだろう」と思いながら聞いていただろうし、僕の口から何が発せられるのか、想像できなかったのではないだろうか。 確かに、会見には、誰かを糾弾するためだったり、誰かが弁明をするためだったり、「これを聞くのが目的だ」というものもあると思う。でも今回の会見はちょっと違った。ゴールがない中、みんなで素の状態で作り上げた会見、という感じがした。
