ウクライナ戦争の中で、ロシア国内の「台風の目」とされるエブゲニー・プリゴジン氏が注目されています。彼は民間軍事会社「ワグネル」の指導者で、ショイグ国防相やゲラシモフ参謀総長を「無能」と酷評し、ウクライナ戦争の「即時終戦」を訴えるなど、衝撃的な発言を連発しています。また、彼は暗にプーチン大統領を揶揄する発言も行いました。
プリゴジン氏はウクライナ戦争で英雄とされ、彼に対する見方は様々です。「いずれ粛清される」「国防相ポストが目標」「政権内に後ろ盾がいる」といった見方から、「プーチン後継を虎視眈々と狙っている」との説もあります。
彼の注目度はロシアで急増しており、Yandexの5月の検索回数では、「プリゴジン」が49万8000件で、「プーチン」 (30万件)の2.4倍に上りました。また、独立系世論調査機関、レバダ・センターが公表した「政治家の信頼度調査」では、プリゴジン氏は4％で5位となりました。
政権に近い政治評論家のセルゲイ・マルコフ氏は、「プリゴジンとワグネルは国家の宝だ。欠点もあるが、彼らは勝利の象徴であり、政府はワグネルにもっと資源を回すべきだ」と述べています。
