「寝耳に水だった」まさかの“清水の親分”登場 スカイマークの株式を電撃取得する「鈴与」の衝撃 （東洋経済オンライン） - Yahoo!ニュース
こんにちは、航空業界に関心のある皆さん。今回は、11月7日に発表された鈴与ホールディングス (HD)がスカイマークの株式を取得するというニュースについてお話ししたいと思います。このニュースは、航空業界にとって大きな意味を持つもので、今後の動向に注目が集まっています。
まず、鈴与HDとはどんな企業なのでしょうか。鈴与HDは静岡県に本拠を置く企業グループで、物流、建設、食品、情報など幅広い事業を展開しています。1801年に回船問屋として創業し、代々「鈴木与平」を襲名する伝統を持っています。現在の会長は8代目になります。鈴与グループには、静岡空港や県営名古屋空港などを拠点として地方空港を結ぶ中堅航空会社、フジドリームエアラインズ (以下、FDA)も含まれています。FDAはJALとコードシェアをしており、東海地方のエアラインとして人気があります。
次に、スカイマークとはどんな航空会社なのでしょうか。スカイマークは1996年に設立された日本の航空会社で、国内線を中心に運航しています。2015年に経営破綻しましたが、投資ファンドのインテグラルの支援を受けて再建し、2022年12月に東証グロース市場に再上場しました。スカイマークは航空業界の「第三極」を自称しており、航空大手のANAとJALに対抗しています。スカイマークの大株主にはANAホールディングス (HD)が名を連ねており、12.9％の株式を保有しています。
今回のニュースは、鈴与HDがインテグラルからスカイマークの株式を13％取得し、筆頭株主になるというものです。取得価格は70億円以上になると見込まれています。インテグラルはスカイマークの株式を50.1％保有していましたが、再上場によって保有比率は低下し、ロックアップ期間が終わった2023年6月以降、株式売却に向けた動きを加速化しています。10月19日にはオンライン旅行予約サイト大手の「エアトリ」に3.2％の株式を譲渡していました。
このニュースには、航空業界に衝撃が走っています。というのも、鈴与グループにはJALと連携するFDAがあり、スカイマークにはANAHDが大株主として関わっているからです。つまり、最大のライバル企業であるJALとANAが、スカイマークの株主として共存することになるのです。これは、航空業界の勢力図に大きな変化をもたらす可能性があります。鈴与HDはスカイマークの経営にどのように関与するのか、FDAとスカイマークの関係はどうなるのか、JALとANAの対応はどうなるのか、など、今後の動向に注目が集まっています。
