日本から消える「74式戦車」もしウクライナに供与されたら？ 使えるのか？ 独の同世代戦車は奮闘中（乗りものニュース） - Yahoo!ニュース
日本が戦後に開発した第2世代MBT（主力戦車）である74式戦車は、2023年度末までに全車が退役する予定です。 しかし、同じ世代のドイツのレオパルト1は、ウクライナに送られて貴重な戦力となっています。 74式戦車もウクライナに供与することはできないのでしょうか。 この記事では、法的な問題を除いて、74式戦車の特徴や運用に関する問題点を考察しています。
74式戦車は、油気圧サスペンションや空冷2サイクルのディーゼル・エンジンなど、日本独自の技術を採用しています。 これらは、戦場での故障率が高く、整備や部品供給が困難になる可能性があります。 また、主砲や機銃などの武装も、互換性のない規格や構造のものが多く、ウクライナ側に訓練や換装を必要とします。 これらを考えると、74式戦車は、レオパルト1のように「世代は古いがメカ的にシンプルで頑丈なMBT」としての運用には適していないと言えます。
もし、74式戦車をウクライナに送るとしたら、どのような運用が考えられるでしょうか。 一つの可能性は、油気圧サスペンションの姿勢制御機能を活かして、隠蔽や狙撃に特化した運用です。 しかし、これは、戦場の状況によっては限定的な効果しか期待できないかもしれません。 また、74式戦車は、装甲や火力などの面で、ロシアのT-72やT-90などの第3世代MBTには劣っています。 したがって、74式戦車は、ウクライナの戦闘環境には適応できないという結論になりそうです。
以上のことから、74式戦車は、ウクライナに送ることはできても、実戦で活躍することは難しいと考えられます。 74式戦車は、日本の防衛や技術の歴史において重要な役割を果たしたMBTですが、その特殊性ゆえに、他国に輸出することは困難です。 74式戦車の退役に伴って、その技術や経験が失われることは残念ですが、それを次世代のMBTの開発に生かすことができれば、その意義は大きいと思います。
