こんにちは。今回は中古車販売業界で話題になっているネクステージの不正疑惑についてお伝えします。
ネクステージといえば、中古車販売でBMに次ぐ業界第2位の大手企業です。東証プライムに上場しており、売上高は2022年に4100億円を突破。この10年で10倍の成長を遂げています。車だけではなく、車両保険、タイヤガラス保証、塗装など、さまざまな付帯サービスを販売しています。
しかし、このネクステージが不正行為に手を染めている可能性があるというのです。先月、BM内で横行していた保険金の不正請求が大きな騒ぎになりましたが、それに先立って週刊文春がネクステージでも同様の不正が行われていると報じました。その後も同誌は現役社員や元社員からの告発を受けて、さらに詳細な記事を掲載しました。
その内容は衝撃的です。ネクステージでは以下のような不正が横行しているというのです。
- 保険金の不正請求：事故や故障で修理した車を新品同様に見せかけて販売し、その後に客から保険金をだまし取る。また、修理した箇所をわざと傷つけて再修理し、二重に保険金を請求する。
- タイヤの無料交換：保証サービスでタイヤがパンクした場合に無料で交換することをうたっておきながら、客にタイヤをパンクさせるように勧めたり、パンクしたように見せかけたりする。交換したタイヤは自分で横流しする。
- 塗装の不正：塗装サービスで傷や汚れを消すことをうたっておきながら、安物の塗料や道具で雑に塗装し、客に高額な料金を請求する。また、塗装した箇所をわざと傷つけて再塗装し、二重に料金を請求する。
これらの不正は、ネクステージの社内でルールや方針が「ビッグモーター化」していることが原因だというのです。つまり、売上高や利益を上げることが最優先され、不正行為を見逃したり、奨励したりする風潮があるというのです。社員は数字を稼ぐために不正に手を染めざるを得ない状況に置かれているのです。
ネクステージは社内調査を実施し、不正な案件は確認されなかったと公表していますが、実際には不正を隠蔽するために証拠を改ざんしたり、社員に口止めしたりしているというのです。そのため、告発した社員や元社員は解雇や懲戒処分の恐れがあるというのです。
中古車販売業界は消費者の信頼が命です。不正行為は業界全体のイメージを損なうだけでなく、消費者の権利を侵害するものです。ネクステージの不正疑惑は真相が究明されるべきですし、もし事実であれば厳正な処罰が必要です。
中古車ファンの皆さんも、中古車を購入する際には注意してください。保険や保証などの付帯サービスについてもしっかりと確認しましょう。中古車販売業者には良心的なところもたくさんありますが、不正行為に加担するところも存在することを忘れないでください。
