日本の少子高齢化問題に関する新書『日本の死角』が発売され、日本人男性が結婚できなくなった理由についても言及されています。出生数80万人割れや「2070年の総人口は8700万人、2120年には5000万人以下にまで減る」という厳しい将来推計人口も話題になっています。
家族はコスパが悪いため、コスパで考えると結婚しない方がいいと考える人がいるのも当然だろう。若者が結婚しない理由は、仕事と子育ての両立難や、若年男性の経済的困窮をとりあげて、「若者は結婚したくても、できない」というリアリティを強調してきた。しかし、それは事態の半面でしかない。
別の角度から、若者が結婚しにくくなっている理由を考えたい。それは格差婚、すなわち女性が自分よりも学歴や収入など社会的地位の低い男性と結婚する傾向が少ないままだから、ではなかろうか。日本の下降婚率は、約16.3％というデータがある。スウェーデン (37.0％)、フィンランド (34.8％)、フランス (30.6％)などヨーロッパの国々と比較しても割合は低い。 結婚・出産がもはや「ぜいたく」になっている日本の現実。解決に向けて何ができるのだろうか。
