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中国の水産物輸入停止で大分県の養殖業に打撃

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「どんどん出荷するはずが余っていく」中国輸入停止でクロマグロの取引“全面ストップ” 打つ手なし…業界から悲鳴の声(OBS大分放送) - Yahoo!ニュース

こんにちは、大分県在住の水産ブロガーです。今回は、中国が日本からの水産物の輸入を全面的に停止したことで、大分県の養殖業にどんな影響が出ているかについてお伝えします。

中国は、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に反対しており、その措置を取ると発表した4月13日以降、日本からの水産物の輸入を事実上ストップしています。7月10日には、正式に全面的な輸入停止を通知しました。

この影響は、大分県の養殖業にも大きく及んでいます。大分県では、ここ数年で中国向けに養殖クロマグロやブリなどの水産物の輸出が急増していました。2019年度は3500万円だった輸出額が、わずか3年で2億円に達していたのです。特に養殖クロマグロは、全体の75%に上る年間1億5000万円の取引がありました。

しかし、7月10日からは一切注文が入らなくなりました。津久見市で養殖業を手がけている「兵殖」では、3年ほど前から中国向けにクロマグロやブリの輸出を開始し、右肩上がりで需要が伸びていました。しかし、今は在庫が余ってしまっています。社長の中迫猛さんは、「どんどん出荷するはずだったものが余っていくわけで、余った魚をどうするんだとなると今の時点では手の打ちようがない」と話します。

ブリは売れるサイズが決まっているため、売れないからとずっと置いておくわけにはいきません。生産コストが下がらない中で相場が下がるとダメージが大きくなります。クロマグロも同様です。中迫さんは、「国内市場もコロナ禍で落ち込んでいるし、中国以外にも輸出先を探す必要がある」と話します。

中国への輸出拡大を視野に入れていた県漁協も困惑しています。県漁協では、養殖ブリの新たな加工場の建設に着手したばかりでした。およそ24億円をかけた大型投資です。しかし、処理水の放出で中国との前向きな話し合いができなくなりました。組合長の中根隆文さんは、「他の国に輸出するというのが一番いいが、実際に今から探すとなるとここ1年でできるわけではない」と話します。

処理水の放出は今後30年続くとされています。反対の姿勢を示してきた県漁協では、影響の拡大や長期化を懸念しています。中根さんは、「風評被害は絶対的に心配です。漁業、水産業は孫の代まで盛んであるべきだし我々もそれを願っているので」と話します。

中国の水産物輸入停止は、大分県の養殖業にとって大きな打撃です。中国との関係改善や新たな輸出先の開拓が急務となっています。私たち消費者も、地元の養殖業を応援するために、クロマグロやブリなどの水産物を積極的に食べることができると思います。大分県の養殖業が再び活況を呈することを願っています。