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夏休みの困窮家庭の子どもたちにとっての「危険」な現実

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news.yahoo.co.jp

夏休みは子どもたちにとって楽しみな季節ですが、生活が困窮している家庭の子どもたちにとっては、学校給食がなくなり、食費や電気代を削らなければならない「危険」な夏でもあります。猛暑の中で冷房を使えずに熱中症になる恐れや、栄養不足で体調を崩す可能性が高まります。また、物価高騰やコロナ禍の影響で、収入が減ったり、進学費用を取り崩したりする家庭も増えています。困窮する子育て世帯を支援するNPO法人「キッズドア」は、このような状況に警鐘を鳴らしています。
この記事では、キッズドアの担当者や困窮家庭の声を紹介しながら、夏休みの困窮家庭の子どもたちにとっての「危険」な現実について考えてみたいと思います。

学校給食がなくなると栄養不足に

学校給食は、子どもたちにとって安定した栄養源です。しかし、夏休みになると学校給食がなくなります。生活が困窮している家庭では、食費を削ることが必要になります。キッズドアによると、回答した1538世帯のうちの約6割が、2023年の収入(予測)を200万円未満としました。回答者の9割が母子世帯です。
キッズドアにメッセージを送った西日本在住の40代の女性は、病気のために働きたくても働けず、川岸で採ってきた草を入れた1袋約20円のうどんを分け合って、1日1食もしくは2食で過ごしていると言います。このように、食事の質や量が低下することで、子どもたちは栄養不足に陥ります。栄養不足は、免疫力や成長に悪影響を及ぼすだけでなく、学習能力や集中力にも影響します。夏休みは勉強や読書など自主的な学習をする機会でもありますが、栄養不足ではその効果も半減してしまいます。

猛暑の中で冷房を使えずに熱中症

夏休みは暑い日が続きます。気温が高く湿度が高いと、体温調節がうまくできずに熱中症になるリスクが高まります。特に子どもや高齢者は熱中症になりやすいと言われています。熱中症は、頭痛や吐き気、めまいなどの軽い症状から、意識障害やけいれん、臓器不全などの重篤な症状までさまざまです。最悪の場合、命に関わることもあります。
熱中症を予防するには、水分や塩分の補給や適度な休憩が必要ですが、もっとも効果的なのは冷房を使うことです。しかし、生活が困窮している家庭では、電気代を節約するために冷房を使えません。キッズドアの担当者は、「この気温では、エアコンを使わなければ家の中で熱中症になりかねない」と話します。子どもたちは自宅で過ごす時間が長くなる夏休みに、暑さに耐えながら生活しなければなりません。


物価高騰やコロナ禍の影響で収入が減る

夏休みの困窮家庭の子どもたちにとっての「危険」な現実は、食費や電気代だけではありません。物価高騰やコロナ禍の影響で、収入が減ったり、進学費用を取り崩したりする家庭も増えています。6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年同月比3.3%上昇しました。特に「生鮮食品を除く食料」は9.2%も上昇しました。一方で困窮する子育て世帯の多くは全く賃金が上がっておらず、実質賃金は低下しています。
キッズドアの担当者は、「物価高騰で、これまで積み立ててきた大学への進学費用を取り崩さざるをえない家庭もあります」と話します。子どもたちの将来の夢を諦めさせることになるかもしれません。また、賃上げやボーナス、株価上昇などのニュースが流れるたびに絶望的な気分になり、精神を病む人もいると言います。コロナ禍を受けての国や自治体からの支援もほぼなくなり、困窮世帯は今、この3年間で最も厳しい状況におかれていると言います。