埼玉県入間市中心市街地を管轄する消防団第１分団第１部の団員13人全員が6月30日に一斉に退団し、第１部が廃部になることがわかりました。出動時の服装規定に対する不満が退団理由とみられます。住民は中心市街地の防災力の低下を懸念していますが、同消防団は「火災や災害の発生時は全体で対応するので問題ない」としています。
第１部の団員の一部は「昔と同じように自由な服装で出動させてほしい」などと反発していました。実際に団員がＴシャツ姿で現場に向かい、幹部が注意することもあったそうです。意に沿わない規定を受け入れることができなかったとみられ、団員のうち12人は今月16日、残りの1人も20日に西沢宏志団長宛ての退団届を出しました。
西沢団長は取材に対し、「活動を続けてほしかったが、ルールを守ってもらえないのであれば（退団は）仕方ない」と話します。火災発生時などの初動への懸念には、「第１分団の他の3部（第2～4部）や分団の枠を越え、市全体で応援に駆け付ける」とし、大きな支障はないとの認識です。
市消防団は現在の7分団20部体制から7分団19部体制に変わります。団員数（定数313人）も13人減の233人となります。市消防団は今後、第１部に配備されている消防ポンプ車や、市民会館近くにある消防車庫の活用策を検討する予定です。
