老人ホーム「残念ですが、ご入居いただけません」…年金14万円〈おひとりさま高齢者〉人生終盤で直面する過酷な現実（THE GOLD ONLINE（ゴールドオンライン）） - Yahoo!ニュース
老人ホームに入居する高齢者は増えていますが、その中には「おひとり様高齢者」と呼ばれる人たちもいます。彼らは夫や妻を亡くした後、または生涯独身で、老後資産を貯めて老人ホームに入ることを選択しています。しかし、老人ホームは本当に彼らの終の棲家となるのでしょうか？
厚生労働省の統計によると、2022年に亡くなった65歳以上の高齢者のうち、11.9％が老人ホームで死亡しています。年齢が上がるごとにこの割合は増加し、100歳以上では30.1％に達しています。また、男女別では女性の方が老人ホームで死亡する割合が高く、16.5％に対して男性は7.3％です。これは、女性の方が長寿であり、夫を亡くした後に老人ホームに入居するケースが多いことを示しています。
しかし、老人ホームに入居することは決して簡単ではありません。まず、費用面での問題があります。老人ホームの入居費用や月額費用は高額であり、年金だけでは賄えません。また、介護保険制度も老人ホームの費用を全額カバーするわけではありません。したがって、老人ホームに入るためには、十分な老後資産が必要です。
次に、入居条件や審査基準での問題があります。老人ホームは需要が高く、空き部屋が少ないため、入居希望者は厳しい審査を受けなければなりません。審査では、健康状態や介護度だけでなく、家族構成や社会的関係も重視されます。つまり、「おひとり様高齢者」は家族や友人などのサポートが少ないため、入居を断られる可能性が高いのです。
さらに、入居後も満足度や安心感での問題があります。老人ホームは多くの高齢者が共同生活をする場所ですが、それゆえにトラブルやストレスも発生します。例えば、他の入居者とのコミュニケーションやルールの遵守などです。また、スタッフとの信頼関係やサービス内容も重要です。老人ホームで快適に暮らすためには、自分に合った施設を選ぶことが必要です。
以上のように、老人ホームは「おひとり様高齢者」にとって終の棲家となるかどうかは一概に言えません。老人ホームに入ることは一つの選択肢ですが、それ以外にも自宅で暮らすことや地域で支え合うことなども考えられます。自分の希望や条件に合わせて、最適な老後の生活を見つけることが大切です。
